原節子が美しく監督も巧みな日本映画Best 3 +α

 少女時代の原節子がその美貌で観客を驚かせたのがあの山中貞雄監督の数少ない作品の1本『河内山宗俊』(36年)だ。  山中監督は若くして、その才能を驚かれながら、わずかな作品を残しただけで戦死してしまった。原節子は女性とし 続きを読む 原節子が美しく監督も巧みな日本映画Best 3 +α

猛獣狩り映画『ハタリ!』がおもしろい理由

 男っぽい集団に女性がやってきて、というのは、映画のひとつの型と言っていい。『ハタリ』が異色なのは、そこが猛獣狩りのチームだってこと。狩りと言っても、動物を虐殺するのではなく、生け捕りだから、安心して見られる。むしろ、ド 続きを読む 猛獣狩り映画『ハタリ!』がおもしろい理由

植木等の映画における代表作・成功作

 植木等に興味をもった人や昔をなつかしみたい世代は『喜劇人に花束を』(『植木等と藤山寛美』増補改題)や『テレビの黄金時代』(インタビュー主体のキネマ旬報版もある)を読めば、最近なにかと話題の昭和30年代にスーパースターだ 続きを読む 植木等の映画における代表作・成功作

寅さん映画の配収ベスト5とシリーズが長期化した理由

 以前書いた『男はつらいよ』の記事に加筆したら、どういう偶然か週刊文春で、シリーズの配給収入ベスト5を紹介していた。  注目点は2つ。  ・5作中4作が90年代に集中している  ・配給収入が15億前後で安定している  4 続きを読む 寅さん映画の配収ベスト5とシリーズが長期化した理由

『毒薬と老嬢』は名監督の異色コメディ

 これは『我が道を往く』とおなじ1944に発表された真逆と言っていい作品だ。3年後に世に出たチャップリンの『殺人狂時代』とならんで、映画史上、ブラック・コメディの先駆とされる。監督は『オペラ・ハット』や『スミス都へ行く』 続きを読む 『毒薬と老嬢』は名監督の異色コメディ

『我が道を往く』はヒューマニズム・コメディの秀作

 コメディといっても、ゲラゲラ笑わせるものだけとは、かぎらない。ハートウォーミング(心あたたまる)映画のように微笑ましいものもある。  『我が道を往く』は有名なアカデミー賞作品で、〈ゴーイング・マイ・ウェイ〉という言い回 続きを読む 『我が道を往く』はヒューマニズム・コメディの秀作

最近にない笑い(再掲載)

 『メリーに首ったけ』という映画の紹介を朝のワイドショーでしておった。試写会にきとった若僧がマイクを向けられて、 「最近にない笑いでしたね」  と、ぬかしておった。  最近にない笑いってなんやねん。そらな、試写会くるぐら 続きを読む 最近にない笑い(再掲載)

『巴里の女性』は監督・チャップリンの代表作

 チャップリンはコメディアンとしてだけでなく、映画監督としても評価されている。なかでも、サイレント映画のドラマ表現を格段に高めたとされるのが、エドナ・パーヴィアンス主演『巴里の女性』だ。  『ルビッチ・タッチ』によれば、 続きを読む 『巴里の女性』は監督・チャップリンの代表作

三島由紀夫賞受賞作『私の恋人』と基本設定がそっくりな映画

 このたび、三島由紀夫賞を獲った上田岳弘『私の恋人』は紹介文によると、旧石器時代の洞窟、ナチスの収容所、東京のアパートと転生して10万年越しの恋をする「私」が主人公らしい。  すぐさま頭に浮かんだのがバスター・キートン主 続きを読む 三島由紀夫賞受賞作『私の恋人』と基本設定がそっくりな映画

『サボテン・ブラザーズ』をめぐる男と女の会話

 大滝詠一は『サボテン・ブラザーズ』が好きだったらしいが、女が男に、 「見てみ。吉本ノリで笑えるから」  とススメたのも、この映画だった。  ところが、男はちっとも好きになれなかったのである。  ちなみに、双葉評では、星 続きを読む 『サボテン・ブラザーズ』をめぐる男と女の会話