大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。
超人バロム・1 第27話
脚本:島田真之/監督:田口勝彦
学校帰りの子供たちが別れたとたん、
「たすけて~」
と叫び声が聞こえる。少年が魔人キバゲルゲによって、キバ人間にされる。それは、
「美しいものをこわさずにはいられない悪の心」
を植えつけられることでもある。
犠牲になった少年は、健太郎たちと同級生のオサムだ。キバがはえてしまったオサムはマスクをして、命じられるままに、おもちゃ屋のウィンドーを割り、人形もこわそうとする。が、夕やけ小やけのメロディに、ためらってしまう。
このくらいの破壊行動、キバゲルゲが自分でやるわけにはいかないのだろうか? 店の主人に見つかったとたん、主人を殺してしまう。かけつけた健太郎が、
「ダメだ、死んでる」
と猛に言うからね。人形をこわしたいぐらいで人を殺してはいけない。
このことを警察に通報もせず、オサムの異変をあばこうとする健太郎と猛。オサムに詰め寄っているところをマドンナのカオリに見られ、イジメているんだと誤解される。
「キミたちとは絶交です」
キバゲルゲの方はドルゲに状況を報告している。
「すべてはうまくいっております。ただ、オサムだけが」
うまくいってへんやん。
「あいつの心を見てやる」
他にも、口からキバのはえてしまっている子供たちがいて、ふだんはマスクで顔を隠しているが、食事のときに親が気づくんじゃないか。そもそも、見られてこまるなら、キバなんかはえさせなきゃいいのに。
「なにをたくらんでいるんだ、キバゲルゲ」
と直接たずねるバロム・1。いつもカンはよくない。
「バカめ。答える必要などないわ」
珍しく頭のいい魔人である。
バロム・1は、カオリといっしょにオサムを倉庫に連れて行く。自分の所有物とも思えない倉庫だが、オサムを柱にしばりつける。これも正義のうちなのだろうか。せめて、親にことわりを入れるべきじゃないか。
オサムをかわいそがるカオリを自宅へ送らず、その場に残していく。オサムはキバ人間にされてるってのに。バロム・1は判断ミスに気づくこともなく、去る。
その後、オサムが倉庫の中で苦しむ声に、カオリはヘヤピンを使って、鍵を開けてやる。バロム・1はその程度で開けられる錠前で安心していたのか。それ以前に、ツメでロープ切られているし。さっき、
「これでよし」
って言ってなかったか。けっきょく、カオリのことも説得できてなかったわけだし。
キバゲルゲはキバゲルゲで、
「オレの勝ちのようだな、バロム・1」
と言いながら、子供を2人人質にとっただけである。前言撤回。やっぱり、頭はあまりよくないようだ。
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