第17話 魔人ウミウシゲが君をアントマンにする

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大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。

超人バロム・1 第17話

超人バロム・1 第17話

脚本:前川洋之/監督:田口勝彦

 見た目がなんかかわいいウミウシゲの武器は接着剤であり、魔人というよりも文房具に近い。ドルゲの指令はアントマンにする人間をつかまえてくることで、毎週そこまで兵力が不足しているのは、組織として末期症状ではないかと心配になる。

 ウミウシらしく、海辺の観光地・伊東に新しい基地を作る。例によって、地中奥深くにそれはあるわけだが、入口が問題だ。山頂の道路沿いにあって、ドルゲのマークを型どっていて、観光地によくあるワケのわからんダサイ施設の入口みたいになっている。わざとか、これ? なんだろうと思って入ってきた観光客をアントマンにする作戦か?

 おなじく伊東では、ドルゲ魔人が現れるところに現れる才能の持ち主である松五郎が母校空手部の臨時コーチに雇われ、夏合宿に参加している。泊まっている宿はOBの好意ということだから、無料なのだろう。そこに健太郎と猛まできているあつかましさに、人間関係の生々しさがかいま見える。

 その空手部の練習のさなか、ひとり、またひとりと部員が姿を消すというミステリが発生。TVの2時間サスペンス『ナントカ湯けむり殺人事件』みたいなことになってくるが、残念ながら美女の入浴シーンやポロリはなく、松五郎がキャプテンと入浴中にウミウシゲがやってくる。松五郎は石けんに足をすべらせ、湯の中へダウンするものの、そこはキャプテンが空手部の意地にかけて、ウミウシゲにパンチをくらわせる。

 と、くっついてしまう。ただ、最初だからか、風呂場だからか、接着力はいまひとつ弱いようである。それでも、離れることはできず、キャプテンは連れ去られ、ちょうど目撃した少女の悲鳴に健太郎と猛がかけつける。今日はボップが鳴らない日のようである。

 カワイイ系魔人ウミウシゲは、バロム・1を苦しめたという点では最強魔人の1人だろう。バロム・1は手袋をはめているから、パンチは見事にウミウシゲの体にくっつく。それなのに、あいている手でチョップしようとするから、両方の手がくっついて身動きがとれなくなる。

 そのまま、バロム・1を断崖へと連れてきたウミウシゲは、地獄に落としてやるといって、接着を解除する。バロム・1は落下。海から突き出た岩に体を叩きつけられる。が、死なない。上からバロム・1に接着剤をふりかけたウミウシゲは去る。

 糊づけにされた状態のバロム・1は頭を使わず、力まかせに岩を割る。ジャンプした時点で岩が手から離れてるので、接着力がなくなっただけなのかもしれない。

 その後、マッハロッドで峠道をドライヴし、山頂についたバロム・1は捕らわれた人たちを救出。

 再びバロム・1のまえに現れたウミウシゲは、ドルゲによって手を火炎放射器に変えられていて、接着力を放棄してしまったので、あっさり爆弾パンチにやられてしまう。

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