大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。
超人バロム・1 第16話
脚本:滝沢真理/監督:田口勝彦
クロヌマ・ランコという女は相当ヤバイ。
「鏡よ、鏡。この私より美しい者に死を。この私より幸せな者に不幸を」
なんてことを言っている。まだドルゲ魔人になっていないのに。
しかも、顔を見ると、絶世の美女というほどでもない。つまり、上位がいなくなることによって相対的に順位がアップすることでのトップをねらってる。顔のことはともかく、幸せまで「他人がみんな自分より不幸なら自分がいちばん幸せだ」というユニークな発想で、ある意味、ものすごく現状に満足している。
突然、雷鳴が轟き、女の顔が醜くなる。やったのはドルゲだ。なんかドルゲの行為が教育的にさえ感じる。じっさいには、
「もとの顔にもどりたければ、オレの言う通りにするのだ」
という脅迫だ。その犠牲になったのは、松五郎の知り合いの娘。
──悪の華、毒蘭の花紛をあびた者は血が冷たくなり、仮死状態になってしまうのだ。
ドルゲはランコをランゲルゲにした。鬼火が少女を連れてくる。仮死というより催眠状態。そのまえに母親は娘を病院に連れてけよ。娘は珍しい血液型で、それを使えば、地上の生物はドルゲ魔人にできる……って、これまでのドルゲ菌はどうなったのか?
次のターゲットはバレー教室の通う少女。舞台の上から蘭を投げつけようとねらってるランゲルゲ。魔人のカッコしてるから、
「バケモノ!」
と気づかれ、失敗。こんどは女の姿で、少女の楽屋へ。そこへバロム・1がかけつけ、ランゲルゲの姿になって、屋外で対決。
バロム・1に跳び蹴りをくらわしたり、パンチの連発、女のわりには、歴代ドルゲ魔人の中でも善戦しているようだ。しかも、成功の合図でさっと地中に姿を消す判断のよさ。バロム・1とは大ちがいだ。バロム・1はいつもの判断ミスで、松五郎に少女を託し、2人ともさらわれた。
木戸刑事はというと、誘拐された少女の母をまえに珍しい血液型のことを聞かされ、
「警察の鑑識課でも知らんぞ」
と問題発言をする。そのようすを廊下でうかがっていた健太郎と猛は1枚の紙を投入。
「かならずたすけだします。バロム・1」
ぜんぶ、ひらがなやんけ。
とらえられた2人の少女はようわからん機械に突っ込まれ、首だけ出して、かなりシュールな光景だ。
「こんどこそ元の顔に」
と願うランコに、
「もうひとり、さらってこい」
とドルゲは命じる。
「こんどこそ約束を守るという証拠を見せてください」
なんて言ったもんだから、
「おまえはさらに醜くなった」
というハメに。でも、老婆になっただけで顔はマシになったような気もするけど。
戦闘能力に関して、なかなか見どころのあったランゲルゲ。最後は、花粉を吐きかけるだけで、やや迫力不足。バロム・1は、
「花粉返し」
と叫んで腕を回転させる。台風よりすごい風を起こせるらしい。今回は扇風機程度の風だが。自分の花粉を受けたランゲルゲは、とくにどうなるわけでもない。てことは、バロム・1も花粉を受けたところで、どうってことなかったんじゃないか。
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