第13話 魔人タコゲルゲが子供をねらう

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大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。

超人バロム・1 第13話

超人バロム・1 第13話

脚本:島田真之/監督:田口勝彦

 今回のドルゲは、ダムを爆破して、下流を大混乱に陥れようという戦争映画風の計画を立てる。命じられたのは、タコゲルゲ。前回のキノコが海を舞台とし、今夏のタコは湖。大混乱してるのはドルゲ自身じゃないのか。

 ハデなバクダンをセットしてるところを目撃されたタコゲルゲは警備員に墨を吐く。警備員は人形のように燃えてしまう。それをこんどは少年に見られ、写真に撮られる。

 子供といえども容赦なく襲うタコゲルゲ。しかし、非常ベルを鳴らされたとたん、オレは金属音が苦手なんだと叫んで、逃げる。

 ベルを聞いてかけつけた3人の警備員のひとりが松五郎だ。はじめは少年の言うことに取り合わない。先輩に意見した松五郎はクビ(になったことがあとでわかる)。殺された警備員の所在を確認しなくていいのか?

「おまえが犯したミスは我々にとって致命傷にもなりかねないほどの大きな失敗」
 と不機嫌ドルゲをまえに、タコゲルゲは殊勝にも死刑を覚悟している。けれど、作戦がおそまつすぎるし、管理責任が問われていない。

 このあと、少年は交番に現像した写真を持ち込む。警官はインチキと断じて、とりあわない。ちっとも致命傷じゃない。

 健太郎と猛は殺されたはずの警備員を目撃。尾行して見失ったと思ったら、黒い煙に包まれる。
「手をつなぐんだ」
 と健太郎に言った猛。煙が消えると、自分がタコゲルゲと手をつないでいる。なんとかバロム・1に変身すると、タコゲルゲを水に投げ込んでポーズ。猛は調子に乗って、バロム・1がドルゲ魔人をやっつけたと電話で松五郎に報告する。タコゲルゲは下水道管を進んでいた。

 健太郎と遊んで帰ってきた猛のもとに、向こうから電話がかかってくる。人質をたすけたかったら、地獄谷へこいと言う。
「1秒でもおくれたら、死ぬ」
 って、どの時計基準だろう。猛はタコゲルゲからあと2分でダムが爆発することを聞き出す。じつはいっしょにきていたらしい健太郎を呼んで、再びバロム・1に変身。

「待てー」
「待てるかー」
 とコントみたいなやりとりがあって、タコゲルゲが地中に消えたのが2分後。まだ爆発はしていないらしい。そこからマッハロッドに乗って、ダムに到着するのが3分後。

 バロム・1は耳を橋につけ、わかりやすいところにハデなバクダンを見つけると、アントマンの妨害を受ける。すでに4分20秒が経過──ここでタコゲルゲにアシをつかまれ、
「あと5秒で爆発する」
 というセリフの間に5秒が経過する。バロム・1がバクダンを手にとったのが10秒後ぐらい。爆発したときは、15秒くらいたっていたか。ドルゲ魔人と我々では、時間の流れがちがうのだろうか。

 爆弾パンチを受けたタコゲルゲが叫ぶ。
「なぜだなぜだ。おれの弱点は金属音だけだったはずだ。なぜ、おれは負けるのだ、くやしー」
 なぜだか知りたいのは、こっちである。

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