大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。
超人バロム・1 第14話
脚本:伊上勝/監督:田口勝彦
「一分一秒たりとも、じっとしていられない性分なんです」
と命令をさいそくするアリゲルゲ。
「宇宙にただよう恐るべきドルゲ菌を積んだカプセルがまもなく地球に到着する。見よ」
ドルゲは背後のモニターに注目させる。宇宙の映像を撮影しているのがだれかは謎だ。
「おー。おもしろい。たいへんおもしろい」
このカプセル、ラグビーボールを少し大きくしたアズキ色の隕石みたいなものだが、海で水泳指導している松五郎の頭に命中。それを拾って隠した少年のもとへ、アリゲルゲがやってくることになる。ちゃんと自分たちの基地に届けるよう、宇宙の宅急便に指示してなかったのか?
かけつけた健太郎と猛が変身すると、アリゲルゲは杖からの液体で部屋飾りをとかす。
「酸のニオイ。すると、おまえはアリから変化したドルゲ魔人!」
ひと目でわかるけどね。
気絶したガキを背負い、空を飛ぶ。おろしたところで、あなたはだれ? と訊かれる。
「地球を悪の手から守るために働いているバロム・1だ」
その名を聞いて安心する少年。顔は知らなかったのね。
「見よ。ドルゲ様の偉大な力、ドルゲ魔人復活のときだ。出でよ、13のドルゲ魔人」
炎と稲妻につづいて、現れたのは、オコゼルゲ以下、これまでに倒されたドルゲ魔人。
「いかに正義のバロム・1でも、13魔人総がかりなら、勝利は我らのものだ」
それぞれ超能力をもってたはずなのに、殴りかかるくらいしか能がなく、フランケルゲの左が一発決まったくらい。イカゲルゲとタコゲルゲは互いにぶつかり合ってる。
ところが、このあと、予想外の展開が待っていた。ドルゲ球をかかえたまま、アリゲルゲに爆弾パンチをお見舞いしようとしたところ、パンチ返しにあってしまうのだ。
しかも、松五郎とガキがアントマンの人質に。13魔人よりアントマンの方がよっぽど働いてると感心したのも束の間、あっさりガキに自力で逃げられている。
しかし、バロム・1は、
「ダメだ。正義のためとはいえ、2人の命を見殺しにはできない」
という哲学的命題のもと、むざむざドルゲ球をわたしてしまったあと。なのに、少年の無事は松五郎に確認するだけですませる。少年はアリゲルゲの手に落ちている。
「ガキガキゴー」
この尻ふりダンスがかわいくておもろい。
少年はバロム・1を信じたおかげで、ドルゲ球のありかを知られ、奪われ、ひどい目にあって、たすかったのは自力だ。ラストも、礼を言う少年をバロム・1はワケのわからない場所に置き去りにしたまま、走り去る。
「どこ行くの」
「元気でな」
家まで送ったれよ。
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