大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。
超人バロム・1 第15話
脚本:島田真之/監督:山田稔
ミノゲルゲはヴィジュアルこそ、蓑に隠れて、ブラ下がる虫のイメージだが、能力的には、ナマケモノに近い。ただし、本人はそれほどなまけ者ではない。
まず、山道を走るバスのまえに、赤白まだらの煙が立ち込める。これがナマケガスだ。バスがその中を通過したん、運転手がアクビをして、急になまけ者になる。停留所を行き過ぎて、乗客が文句を言っても、
「停めるの、めんどくせーや」
と相手にせず、眠る。
最初だから、ナマケガスの効き目がじゅうぶんでないのか、おなじようにガスを吸ったはずの乗客たちはなまけ者にならず、あわててる。バスは崖を転落して、炎上。
一部始終を見ていた少女は(どこから?)透視能力でもあるのか、落下の原因までも見えたらしく、
「赤いけむりのせいだわ」
と、つぶやく。
別の場所では、いまどき蓑と笠に身を包んだ村人が若いおまわりににバケモノが出たと告げ、どこにいるのか問うおまわりに、
「オレだ」
と正体を現す。だったら、最初からバケモノの姿で登場すればいいのだと思うが。
この現場もまた少女に目撃される(時間経過や地理関係があいまいだが、この少女はひょっとしてテレポーテーションの能力があるのか)。
ミノゲルゲは自分の姿を見た少女をしまつしようと、なんとジープではねるという思い切った手に出る。そのときもやはり、バケモノの姿のままだ。自分で姿を見せびらかしとるやんけ。
健太郎や猛たちがかけつけたときには、ひき逃げされたあとで、少女が倒れている。松五郎がかかえ上げると、スカートがめくれ、白いパンツは土で汚れている。哀れだ。
しかも、ミノゲルゲが村の人々をナマケモノにしてしまっているので、少女の父が電話をかけまくっても、まともにやってる病院がない。ようやく1件、だいじょうぶそうな病院があったが、これはミノゲルゲのワナ。
そうとも知らず、医者を呼びに行く健太郎と猛。考えたら、山の中で病院をさがさんでも、マッハロッドで大きな町に連れていけばよかったんとちゃうの。
たどりつくと、ホンモノの女医はすでにナマケガスにやられている。変身する健太郎と猛。しかし、チョロチョロとアントマンが出てくるばかり。ミノゲルゲはそのあいだに、少女のもとへ向かっていたのだ。
そのことに気づいて、マッハロッドで引き返すバロム・1。大人はナマケガスで眠らされており、少女は連れ去られたあとだった。
いやいやいや。少女を殺すつもりやったんなら、ここで殺しとけばええやん。そのあたりがミノゲルゲはなまけ者なんかな~。戦いも、隠れるばかりで、たいした攻撃がない。
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