大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。
超人バロム・1 第20話
脚本:島田真之/監督:小山幹夫
夜、キュロット姿で階段を登る女の子のうしろ姿というアダルト・ムード。ドルゲも少女のパンチラにはあきたらしい。風のような音とともに現れた悪のエージェントはなんと仮面ライダーの敵ショッカー日本支部二代目大幹部の死神博士に瓜二つだ。
キスするように女のほほに近づけた死神博士の口からは、サソリが放たれる。このサソリにやられた者は、自らもサソリを出すサソリ人間となる。
そのひとりが猛の姉の友人で、誕生会に呼ばれて行った席で、
「今日がホントの誕生日だと思っているの」
とサソリ人間にされてしまう。
犠牲者たちは行列を作って歩いていく。そのあとを健太郎と猛がつけていき、タイツを濃い緑色に新調したバロム・1に変身する。
しかし、サソリの大群が迫ってくるのに、ビビり、
「踏み潰してやる」
って、ジャンプするのがなんかカッコ悪い。さらに、着地したとたん、大爆発。これが地雷サソリの威力なのであった。
ところが、サソリルゲはいくら死神博士に似ていても、大幹部の器ではない。他の魔人たちとおなじようにバロム・1の死体確認を怠り、ドルゲに叱られることになる。
「おまえは重大なミスをしたようだな」
とたんに、バロム・1が生きていると悟ったぐらいなんだから、ちゃんと、現場にいるときに気づけよ。こういうドンくさいサラリーマンって世間にたくさんいるよな。
だいたい、人間体のときは、死神博士っぽいクセに、サソリルゲの姿になると、マッチョ系で繊細な悪の魅力に欠け、なんだか勝てる気がしない。おまけに、ドルゲは猛の暗殺計画をサソリ人間たちにやらせろと言う。力試しのためで、サソリルゲには指揮をしろと命じる。ちゃんとした魔人でも、これまで成功したことないのに。
それでも、バロム・1の片割れこと猛の木戸家は陰惨な目に遭う。まず、例によって、猛の報告をオヤジの木戸刑事は信用しない。そこへサソリルゲに送り込まれた姉が帰ってくる。
「早く寝なさい」
木戸刑事は娘に言う。外はまだ明るい。昼寝しろってことか? 娘は先にオヤジをやろうとしたために、廊下で口からサソリを出しているところを猛に見つかってしまう。
正体を現した娘、他のサソリ人間たちも迫ってくる。まずは松五郎がサソリ人間にされて、すぐさま敵になり、オヤジも暗くてサソリが見えんと猛にロウソクを取りにやらしているあいだに犠牲になってしまう。次元そっくりのハードボイル顔の木戸刑事がサソリ人間となって、化粧した顔はまさに悪夢だ。
いまや猛と健太郎は離れたところにいても、ボップを放り投げるだけでバロム・1に変身できる。対するサソリルゲは、アクション面で大した芸がなく、あっさりやられる。
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