第5話 発狂魔人ミイラルゲ

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大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。

超人バロム・1 第5話

超人バロム・1 第5話

脚本:伊上勝/監督:田口勝彦

 今回のミイラルゲはとにかくコワい。オーソドックスなヴィジュアルなのに、シリーズ№1じゃないかという不気味さだ。

 内容はいろいろ問題点が多い。まず、そのネーミングというか、魔人の素材になってるのが、ミイラだってこと。ドルゲ魔人(このころはまだ〈ドルゲマン〉と呼んでいる)はアンダーグラウンドの生物が素材にされることが多いのだが、おなじ包帯グルグルでも透明人間なら怪人の仲間だが、ミイラはエジプトの王族である。それを醜い魔人扱いしていいんだろうか。

 話はいきなり夜のビルの屋上、「ドールゲ~」の声ではじまる。1人の男がいる。
「飛び降りるのだ。その勇気こそ、ドルゲマンに必要なのだ」
 って、関係ないと思うけど。ひょっとして高いところから落ちて包帯だらけってイメージつながりで、ミイラルゲになるのか。

 ミスター・ドルゲは召使いに〈求む身体健全な独身青年〉という新聞広告を出させる。180円の電車賃を使ってやってきた松五郎だったが、ちょうど目のまえで打ち切り。

 なぜか関係のないビルの屋上で、松五郎がフテくされていると、さっき自分のまえで面接にならんでいた男がいる。男は飛び降り、割れた地面に吸い込まれる。
「死を恐れぬ勇気、やれと言えばなんでもやる強い意志。ドルゲマンにふさわしい」
 ということで、男はミイラルゲにされる。言いなりって、意志の弱さじゃないのか?

 一方、松五郎は驚いて、召使いに談判に行く。と、男の姿にもどったミイラルゲがミスター・ドルゲの車椅子を押して出てくる。

 ワケがわからないものの、不審に思った松五郎はちょうどやってきた猛と尾行を開始。同時に、猛はいっしょにいた姉の紀子に健太郎にここへくるよう伝えてくれとたのむ。

 猛と松五郎が追ってきたようすを廃屋で見ているミイラルゲのコワさ。健太郎のくるまえに、アントマンたちに囲まれると、松五郎は猛に「なんとかしてくれよ」と言う。「1人じゃ無理だ」と答える猛の腕に松五郎は自分の腕をからめて、「オレじゃダメか」と言う。ギャグとしてはともかく、松五郎は猛の正体を知らない設定なのではないか。

 ミイラルゲは目から気持ちの悪いヘビを出して、そいつが首にからみついてくる。猛と健太郎が苦しむのを見て、ミイラルゲは、
「オレ様のおそろしさがわかったか」
 と見てるだけ。いまのうちにやっつければいいのに。猛と健太郎がまんまと変身すると、バロム・1の首にヘビが2匹。なんで、たし算なん?

 バロム・1が放り投げたヘビが悪の病原菌となって人々を苦しめるが、健太郎も猛もそれをたすけにいこうとはしないのだった。

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