細野晴臣「港町ツアー」@味園ユニバース 2016.06.10

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 昨年にひきつづき味園ユニバースで、細野晴臣のライヴがあった。

 最近は、オリジナル曲よりカヴァーがやりたい気分だそうで、英語のカヴァー中心の選曲だった。こんな割り切った内容で成立するのは、細野さんくらいなものだろう。ようやく、「北京ダック」をやったと思ったら、おなじバイヨンのリズムを使ったカヴァー曲をやるといった具合。

 120分ほどの本編ラストは、オリジナル2曲だったけど、それも先日、林立夫に「だれの曲?」と訊かれたという「スポーツマン」とボディ・スナッチャーズ」。矢野顕子はカヴァーを歌ってもオリジナルのように聴こえるが、細野晴臣はオリジナルをやってもカヴァーのように聴こえるのが自慢らしい。

 アンコールは「手紙もらってね」という前フリで、リクエストにこたえて、「しんしんしん」を披露。さすがに、他にくらべるとロック色が強いなんて思ってると、今日は松本隆がきてるという。なんでも、8日の東京・リキッドルームには宮沢りえがきてたらしい。

 本日はコンボでの演奏。ちょっと思ったのは、残り3人のメンバー(高田漣、伊賀航、伊藤大地)の見た目、雰囲気にっそう味が出てきたっていうこと。おばさま連中に好かれそうな。彼らのことかどうかは知らぬが、開演まえに「ヨダレ出そう」なんて声も、どっかから流れてきた。これは若めの女性の声だったけど。

 細野さんが客に向かって、ブギ踊って欲しいと言って、ここ(味園ユニバース)はそういう店だからていうんだけど、本来はこのオールスタンディングでギュウギュウになっているところがダンスフロアなんだよな。言ってみれば、『パルプ・フィクション』の中でジョン・トラボルタが踊るような。

 昔、黒人のミュージシャンなんかがトシとってもファミリーとかで演奏していて、いいなってと思っていたけど、この4人によるステージは、それにちょっと近い。
 
 
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