大人になってから見ると、笑えるツボだらけの『超人バロム・1』を完全ネタバレ解説。
超人バロム・1 第32話
脚本:滝沢真里/監督:田口勝彦
声に追われて、逃げる村人。そのまえにトゲゲルゲが現れる。サンドウィッチのように相手を自分の体にはさんでしまう。やられた人間にはトゲが刺さっており、
「おまえはそのトゲでやがて死ぬ」
ということになる。被害者たちの見た目のイタイタしさは生理的なインパクトがあって、最恐魔人と呼んでもいいだろう。
赤ずきんならぬ黄ずきんの少女が寄り道をして、第一発見者となる。
「おじちゃん、だいじょうぶ?」
「水をくれ」
「私、だれか呼んでくる」
水はあげない。少女はもってないからね。
犠牲者がぞくぞく出る展開がすさまじい。健太郎たちの家族までがトゲゲルゲのえじきに。バロム・1はひと足おそく、苦しんでいるようすを見て、松五郎がくやむ。
「オレが秋の紅葉を見に行こうなんて言ったばっかりに」
今回のテーマは〈秋になっても、紅葉には行くな〉ってことだろうか。
猛と松五郎がトランシーバーもって、トゲゲルゲさがしをしているのが少々時代を感じさせる。当時、トランシーバーをもっている子供はまわりに自慢できた。憧れのアイテムだった。松五郎は新たな犠牲者見つけ、自分もやられてしまう。バロム・1に変身だ。
他のみんなも苦しんでる。
「トゲのバケモノが」
と、うなされてる。さらに看病してる者を襲う。もはや山中のデストピア。
いつもひと足おそいバロム・1。
「ドルゲ魔人が、いま、また、ここに」
「なにっ」
なぜ驚く? 被害にあってんねんから、ドルゲ魔人がきたことくらい言われんでもわかるやろ。
いよいよ対決。
「オレのトゲを受けてみろー」
やってることがおそろしいわりに、セリフはなんだかマヌケだ。ミサイルみたいに飛び出したトゲがバロム・1に当たらず、背後で爆発する。なのに、バロム・1の胸に3本刺さっても、爆発しない。
殴られ、バロムドリラーではずす。ここまでは想像できるが、
「もうひとつ、すごい武器があるのだ」
と巨大なトゲを出す。それが見事命中。みんなが苦しんでる。
「私は負けられない」
──このとき、全身のエネルギーが胸に集中した。
だったら、最初から胸に集中させとけよ。
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