サンゴや希少生物が強制立ち退きさせられているらしい

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1月6日の朝日新聞に、宝島社の企業広告が出て、ネット民の一部がざわざわしている。
「嘘つきは、戦争の始まり」
というタイトルで、湾岸戦争時に使われた真偽定かではない写真を用いている。

これ、一般には、朝日新聞読者が好みそうな内容が書かれている。それで、思ったんだけど、宝島社の本気の主張なら、むしろ、反対意見をもつ読者が多そうな新聞に掲載すべきだったじゃないだろうか。

たんに、宝島社の読者を増やしたいという広告なら、朝日新聞で正解なんだろうけど。それなら、いっそ真逆の方向性の広告を朝日のライバル紙にも載せたら、おもしろかったんじゃないか。

おりしも、どこかの国では、首相が公共放送でウソの説明をしていたという。

「(基地建設で)土砂を投入していくにあたってですね、あそこのサンゴについては、これは移しております。希少生物は他の海に移してるところです」

とかなんとか。思ったのは、「移してる」のがウソじゃなくても、それは強制立ち退きじゃないかってことだ。ボクは、サンゴや希少生物がかわいそうだと思う。

噂では、首相のウソに合わせて、現実をねじ曲げるために、あわてて、移しはじめているのだそうだ。これをウソから出たまことと言う……んなワケないか。

為政者は大なり小なり反発を買うものだとはいえ、だからといって、マジメであるべき場で、しゃあしゃあとウソを言ってもいいということにはならないし、そんなやつがいるとすれば、言われてる方はナメられてるのである。

P.S.

件の宝島社の企業広告は、ネトウヨさんたちが朝日新聞攻撃の材料に使ってるんだとか。ウソや捏造で国民を戦争に導いたのは、朝日だろう的な。

教訓1。朝日新聞読者でない人たちの目にも、この広告はふれてた。

教訓2。ただし、立場のちがう人たちに、内容を読んで反省するという気はなさそうだ。

ここで、第三者の意見を。

Aに向かって、Bが「おまえは詐欺師だ」と証拠を示した。
それに対し、AはBに「おまえこそ詐欺師だという証拠をもっているぞ」と反撃した。
この場合、Aの言う通り、Bが詐欺師だったとしても、Aが詐欺師だという事実が消えるわけではない。
あるいは、事実を隠ぺいしたからといって、罪が消えるわけではない。