1972年05月発売のヒット曲と話題

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宮史郎とぴんからトリオ「女のみち」

 作詞:宮史郎/作曲:並木ひろし
 (138万枚/年間1位)

 2年連続1位である、年間の。まいった。なぜに? トータルではトリプル・ミリオン・セールスである。♪私がささげた その人に あなただけよと すがって泣いた うぶな私が いけないの 二度としないわ 恋なんか これが女の みちならば……というわけで、処女性がまだ値打ちをもってる世界、それほど時代を象徴してるとも思えないが。リリースのきっかけも、漫才さんが結成10周年を記念して、という気軽なもの。
 
 

天地真理「ひとりじゃないの」

 作詞:小谷夏/作曲:森田公一
 (60万枚/年間6位)

 ♪ひとりじゃないってー すってきなこぉとねーと歌って、60万枚売った。いちばん有名な曲だろう。4月に、女性アイドルとしては最悪のゴシップ「デビューまえの数ヵ月風俗嬢として働いていた」という噂が週刊誌をにぎわせた(そっくりさんがいたらしい)。こうした噂が出るのは、歌世界への反発か。♪あなたがほほえみを 少しわけてくれて わたしがひとつぶの 涙をかえしたら そのときが ふたりの旅の はじまり~。
 
 

古井戸「さなえちゃん」

 作詞/作曲:仲井戸麗市

 正確には「もう ねむたいよ」がA面扱いだが、こっちの方が有名。仲井戸麗市の在籍したフォーク・デュオとして知られている。はじめ3人組で、リーダーの加奈崎芳太郎と2人になった。3月に発売された1stアルバムには「何とかなれ」「ちどり足」なども収録。当時のフォーク業界では、人気、売れ行きともに存在感があった。大学ノ-トの裏表紙にさなえちゃんを描いたけど、鉛筆で描いたから、いつのまにか消えたという歌。
 
 

三善英史「雨」

 (33万枚/年間18位)

 けっこう二枚目路線。
 
 
●南沙織「純潔」
 (35万枚/年間28位)
 
 
●小川知子「別れてよかった」
 
 

■音楽Topic 1972.05

 15日、沖縄返還。沖縄県が発足し、95万人が日本国民としての権利を回復。つまり、52年4月の対日講和条約からこのときまで、沖縄は日本から分離され、アメリカの支配下にあった。基地の町は、米軍がらみのトラブルも多いが、ロックをやる人間によい影響をあたえる側面もある。沖縄はもともと独立した王朝=文化があったこともあって、身近な異国として、国内のミュージシャンにインスピレーションをあたえつづけている。
 
 
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