○作詞:小池一雄
○作曲:吉田正
○編曲:吉田正
1971年12月発売(37万枚/翌年23位)
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人気時代劇の主題歌。原作者(『週刊漫画アクション』に連載)の小池一雄が作詞。作曲の吉田正は橋幸夫の大ヒット・デビュー曲「潮来笠」も手がけた人。
もとは映画の主題歌として作られ、のちに日本テレビ系のTVシリーズ(73~76年、全3部79話)に流用された。ボクはこのTVシリーズを再放送で見たクチだ。
主演の拝一刀はもちろん、往年の映画スター=中村錦之助改め萬屋錦之介(映画版は若山富三郎)。
人気は木製(なんだけど、すごい兵器でもある)乳母車に乗った大五郎、まだ3つ(西川和孝。3部のみ、佐藤たくみ)。
拝一刀は柳生一族の陰謀により、公儀介錯人の任を追われ、家を潰され、妻を殺され、一殺500両の刺客(殺し屋)となった。そんな荒々しい世界にまだ幼稚園に行くまえのガキがチョロチョロして、しかも、これが泣かせ役ではなく、根性すわってるってのが、おもろいわけだ。世にハードボイルドの物語は数々あれど、主人公が我が子を何度も見殺しにしようとする話はめったにない。シリーズが進むこどにだんだん柳生一族との戦いも激しくなり、終盤は毒薬使いの怪人に苦しめられ、ラストは柳生烈堂と対決する。
歌の方は、大五郎が主人公で、内容をまるまる解説したような歌詞。というか、入りなんて、コーラスに乗せた橋幸夫の語りだ。
「……その子は父を待っていた。この日の朝には帰るはずの父であった。それが三ッ目の朝となり四ッ目の夜が来て、五ッ目の朝が雨だった」
♪しとしとぴっちゃん しとぴっちゃん
しとぴっちゃん
雨音を児童合唱団が歌ってしまう、というのがすごい。