沖田浩之「E気持」:歌謡曲の歴史に残る名言

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沖田浩之 GOLDEN☆BEST limited 筒美京平を歌う
発売時に聴いていた一般の人は、

♪ABC ABC ハーン E気持~

というサビの鼻にかかった「ハーン」が印象に残っているだろう。当時、キス→ペッティング→セックスという恋愛の進行状況をABCで表現していたので(「Aまでいった」とか。歌詞を聴けばわかるように)、「E気持」というのは、つまり、そういうことだ。半ば、コミックソングのような扱いをされていたが、ボクは、

♪大人は昔の自分を忘れてしまう生きものさ~

という部分を歌謡史の残る名言だと思っている。さすが、阿木燿子。いまだに、そういう大人を見ると、頭の中をこのフレーズが流れる。だからといって、「ハーン E気持」でいいのか、というツッコミは残るが。

これは〈ヒロくん〉こと沖田浩之のデビュー曲なんだね。アマチュア時代に〈竹の子族〉として人気が出て、『プチセブン』が特集記事を組むほどになり、多くの芸能プロからスカウトがかかったという。で、中学時代から不良少年だったキャリアを活かし、『3年B組金八先生』第2シリーズのツッパリ(松浦悟)役で世間に知られた。

 
●沖田浩之「E気持」
 作詞:阿木燿子/作曲:筒美京平/編曲:船山基紀
 (最高8位)
 
 収録アルバム
『沖田浩之 GOLDEN☆BEST limited 筒美京平を歌う』
 
 
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