出演者が役を演じてのコント風トークショーには賛否あるみたいだが、それは世間の期待の裏返しでもあった『ヨルタモリ』。宮沢りえは宮沢りえの役なのだが、女優業のかたわら、バーのママをやっているという設定。それで、常連客や毎回のゲスト、そして、タモリの演じる客の相手をする。
この宮沢りえのママがいいのだ。女優より向いてるんじゃないかと思うくらいで、じっさい、42才の宮沢りえ(4月6日生まれ)はこんなふうな店をやっててもおかしくないんだよね。昔は「りえママ」と言えば、彼女の母親のことだったのに。
ヨルのタモリは下ネタが多い。そのあしらい方、ときには自分からきわどい発言をする宮沢りえの雰囲気に、水商売の感じがすごい出ている。
最近の放送から宮沢りえの注目発言をピックアップしていこう。
※放送日は関西圏基準。
○ゲスト:堤真一(2月8日)
銭湯の話題で。
「やっぱ気持ちいいのかしら?」
ラヴシーンについて。
「だって、用意スタートと言われて、チューしたりしなきゃいけないんだよ」
「でもさ。男の人って興奮したら、わかっちゃうじゃないですか」
「もう、プレイですよね」
○ゲスト:阿川佐和子(2月15日)
チョコレートにしか含まれない快感物質の話で。
「やだぁ、私好きだけど。……じゃ、食べたときにそれ(絶頂期)を迎えられるわけではないですもんね?」
○ゲスト:斎藤工(3月1日)
「あたし、下ネタ好き」
○ゲスト:大地真央(3月15日)
「店買い取ろうかな」
という客に対し、
「私ごと買い取ってごらんなさいね」
○ゲスト:秋元康(3月22日)
「つねるってすごくセクシーですよね。だって、愛してなかったら、つねらないでしょ」
○ゲスト:市村正親(4月5日)
客の夫婦生活の話題で。
「じゃあ、まだまだこう、夜の営みもありつつ」
○ゲスト:とんねるず木梨(4月12日)
「そうね、あたしのオッパイ、みんなが知ってるんですもんね」
○ゲスト:黒柳徹子(4月19日)
寝るときにパンティは──
「私も、はかないですね」
○ゲスト:とんねるず石橋(4月26日)
「もうこの、この感情は変(わらない)……ブルーハーツととんねるずは」
『ぼくらの七日間戦争』のPRで雑誌に出たことが『みなさんのおかげ』出演のきっかけだったって昔話。
フランスパンにトマトをはさんでると、
「なんか、いやらしい」
○ゲスト:草なぎ剛(5月10日)
「いつか、ママと3人で」
「そんな特異なことできないわよ」
○ゲスト:大泉洋(5月17日)
「交尾を超えるってことですね」
好きな異性の体の一部になるなら、どこがいいかという話題で、「眼球」と言ったものの、「見たくないもんだって見てしまうんですよ」と否定されて、
「でも、そんなこと言ったら、じゃ、舌になって、おいしものをって言ったって、それだって、そ、ここにかかわっていくじゃないですか」
「そんな理屈ばっかり言ってるけど、相手を楽しませるセックスできるの?」
○ゲスト:葉加瀬太郎(5月24日)
「でも、まあ、女の子だって、そういうとこありますよね」
○ゲスト:沢尻エリカ(6月7日)
地球の割れ目って、
「セクシーですね」
……
こまかくあげれば、もっといろいろあるのだが。この他にも、ゆずのゲスト回(5月3日)には、コンサート・スタッフ(ローディー)のスケッチをして、
「おまえがやるなよ」
とツッコミを入れるなど、セクシーなもの以外にも、注目発言が多い。
番組スタッフが相当、宮沢りえに入れ込んでいるのか、彼女が大ファンだったブルーハーツの元ヴォーカリストが登場。
○ゲスト:甲本ヒロト(6月14日)
事前に台本とかで、知らされていないのだろうか? 宮沢りえは店の客として入ってきたヒロトを見て、少女のように飛び跳ねたのである。知ってて、やったのだとしても、それはそれでザ・女優だ。
「長年、世間の過大評価に悩まされてきてるんです」
というヒロトが、
「ガッカリさせてやろうか」
と言ったのに対し、宮沢りえの答えはこうだった。
「させてくれたぐらいの方がこれから生きやすくなるかもしれないね」
それにしても、ヒロトはいつまでたってもヒロトである。あの口調、たたずまいで、ブルーハーツのファンをけっして裏切らない。
しかし、宮沢りえも負けてはいない。
客役の沖仁がフラメンコギターで、どこか演歌みたいに「リンダ リンダ」を奏で、ヒロトがハーモニカを吹きはじめると、なんと感動して泣き出したのである。お見事。
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