1996年11月発売のヒット曲と話題

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SPEED 「STEADY」

 作詞/作曲:伊秩弘将
 (127万枚/翌年5位)

 2作目でミリオンを楽々突破。反コギャル戦略を立てたと伊秩弘将は高橋幸宏のラジオ番組で語ってる。「スクールのビデオね、レッスンしてるビデオをみていわゆるキレがあったんですよ、すごく。だからユーロじゃないなと思った……なんかギターのカッティングと呼吸の合間に存在感を出したいなと思うくらいにキレがあったのと、もう『あたしたちダンス』みたいなアイデンティティがすごい感じたんで」
 
 

今井美樹「PRIDE」

 作詞/作曲:布袋寅泰
 (125万枚/翌年6位)

 ま、世間的な印象としてはSPEEDよりこっちだろう。♪私はいま~から展開される歌詞のロジックはどうかと思うが。女性誌でウケのいい今井美樹的世界は健在ということか。今井美樹の楽曲は好きなのもあるけど、これはキライだったなー。この歌で人気が持ち直した印象がある。芸能人・今井美樹を考える上では大事なことで、このヒットがなければ、歴史上の人物として忘れられた存在になったはず。
 
 

安室奈美恵「a walk in the park」

 作詞/作曲:小室哲哉
 (106万枚/翌年13位)

 こうしてみると、ドリカムは90年前半を支えたバンドで、96年以降は安室ちゃんたち小室ファミリーの時代へ移っていったことがわかる。もうひとつ、90年前半を支えたコンセプトであった渋谷系も今月ほぼ終焉を迎えた。小沢健二が「夢が夢なら」をリリース。元ラヴ・タンバリンズのELLIEがおなじバンドにいた大町博通を共同プロデューサーにシングル「Bitches In Babylon」とR&Bアルバム『Bitch In Zion』を発表した。
 
 

ドリームズ・カム・トゥルー「そうだよ」

 作詞:吉田美和/作曲:中村正人
 (35万枚/翌年87位)

 彼らの運の尽きは、この年、アメリカの雑誌『TIME』の〈世界のディーヴァ特集〉で、セリーヌ・ディオンやマライア・キャリーらといっしょに取り上げられたこと。あくまで経済の話なのに、97年のアルバム『SING OR DIE』 を英語で録り直して全米リリース。これにより、国内のファンにはドリカムの姿が見えなくなった。歌謡曲の歌手はアメリカなんかに色目を使ってはいけない。ピンク・レディーの教訓を彼らは活かせなかった。
 
 
●森高千里「銀色の夢」

 作詞:森高千里/作曲:伊秩弘将
 
 
■音楽Topic 1996.11

 3日。武蔵大学〈ALL NIGHT POETRYREADING Vol.2〉 にて、町田康が吉増剛造、藤井貞和らと詩を朗読。その他、この年は7月21日に六本木・将軍で、8月8日に神田デルタミラージュで、小説第1作『くっすん大黒』の朗読会をおこなった。
 
 
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