1971年12月発売のヒット曲と話題

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奥村チヨ「終着駅」

 (37万枚/翌年16位)

 ここへきて、セクシー路線とはちがう曲を出して、見事ヒット。この人、女子高生時代にドリンク剤のCMソング歌って注目浴び、〈恋3部作〉以前にも「ごめんねジロー」というヒット曲がある。〈和製シルヴィ・バルタン〉というキャッチ・フレーズで、コケティッシュの代名詞だった。コケティッシュ、最近言わんよな。小悪魔ちゅうんか、歌声は悪魔。74年10月に、作曲家の浜圭介と結婚。人生のころがし方のうまさはやはり小悪魔?
 
 

金森勢、杉並児童合唱団「ピンポンパン体操」

 作詞:阿久悠/作曲:小林亜星

 児童向けということで、当時のチャートでは対象外だった。このことに、阿久悠は不満を表明している。そのぐらいの自信作ってことだろう。♪ズンズンズンズン ズンズンズンズン ピンポンパンポーン~というのは、ある時期の子供たちはみんなお世話になったはずだ。以下、子供たちの好きなものが羅列される。脈絡のない詞を目指していた阿久悠の本領発揮で、のちのピンク・レディーにつながる詞だ。
 
 

九重佑三子「また一人」

 ギルバート・オサリバンのヒット曲「アローン・アゲイン」をなかにし礼の訳でカヴァーしたもの。九重佑三子は62年にダニー飯田とパラダイス・キングのメンバーとしてデビュー。パラキンは彼女がいたころがいちばんよかったとされる。67年のドラマ『コメットさん』に主演して人気者となった。
 
 
●上條恒彦「出発の歌」
 (29万枚/翌年34位)
 
 

注目の歌

 橋幸夫「子連れ狼」
 
 

■音楽Topic 1971.12

 8月のニクション・ショックにより、1ドル360円から変動相場制に移行した。この月の10カ国蔵相会議で、1ドル308円に。このころは洋楽ががんばっていて、年間チャートに外国の歌が10曲ぐらい入ってる。「ある愛の詩」や「シェリーに口づけ」や洋楽とは言いにくいが、アダモの「雪が降る」(日本語版)もこの年のヒット(69年発売)。また、前年リリースの歌が20曲ぐらい入っていて、初動至上主義じゃなかった。
 
 
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