1971年10月発売のヒット曲と話題

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遠藤賢司「カレーライス」

 作詞/作曲:遠藤賢司
 遠藤賢司は大滝詠一が歌唱の参考にしたという。現代人が聴くと、その後の四畳半フォークにつながるようなおだやかな印象しかないが、70年末の三島由紀夫割腹自殺が詠み込まれている。サウンド面で、はっぴいえんどがバックアップした『満足できるかな』は名盤の誉れ高い。前月の池袋駅前〈第2回唄の市〉で♪戦争だ 戦争だ~とガナっていた泉谷しげるもアルバム・デビュー。吉田拓郎の次のスターになるよう期待されていた。
 
 

チャーリー・コーセー「ルパン三世 その2」

 作詞:東京ムービー企画部/作曲:山下毅雄

 大人のアニメとして、『ルパン三世』がスタート。シリーズによって、キャラクターに変化があるが、不二子がオートバイで走る絵をバックに流れるエンディング・テーマはモンキー・パンチ(原作)版のルパン像がベースになっている。♪足元にからみつく 赤い波を蹴って マシンが叫ぶ 狂った朝の 光にも似た ワルサーP38 この手の中に 抱かれたものは すべて消えゆく 定めなのさ ルパン三世~
 
 

■音楽Topic 1971.10

 NHK総合テレビが全時間カラー化。中国は国連に復帰、と同時に台湾が脱退を表明。このとき、日本の対中外交はどうなっているとの質問に、福田外相(のちの首相)は「あひるは一見動いてないようでも、水面下で足を動かしている」と答えた。この〈あひるの水かき〉は根回しの意味で流行、その後、見えない努力の意味で使われることが多くなった。『すすめ!!パイレーツ』にも出てくる。
 
 
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