広末涼子「大スキ!」とダウンタウンへの切り返し

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 『HEY HEY HEY 』に広末涼子が初登場したのは2ndシングル「大スキ!」発売直前の6月16日放送回だった。このときのダウンタウンとのやりとりに、
(おっ)
 と思って、そのへんのアイドルとはちがう目で見るようになった。ひとことで言えば、
〈自分の言葉で話すことができる〉
 ということで、しかも、センスがいい。番組中の会話で説明すると──

 ショートカットでまるっこい顔を、
「おむすびみたい」
 とイジられ、
「ここ、きっと『おむすびみたい』って出るんですか」
 と笑った。こういう番組でよく画面下に出るテロップのことだ。

 自分の顔の悪口を言われたことを真に受けて言葉を返すのではなく、番組上の効果を悟って、視聴者感覚で思ったことを口にする。

 芸人などはよくそういうトークをするが、このときの広末涼子は4月に「MajiでKoiする5秒前」が出たばかり。ヴァラエティでのフリートークじたいがはじめてに近い。

 しかし、アイドルとしては珍しいが、TVにはじめて出たときから、TVなれしているような現代っ子感覚をもっているんだと思えばね。センスのある人間なら、日頃、自分がTVのまえで見ているやりとりの中から、どういう返しがベストかということはわかる。

 それがよく出たのが、浜田に、
「(これまで会ったタレントで)どいつがやっぱり、カチン! ときた?」
 というムチャな質問をされたときだ。とうぜん、実名などは出せないが、場がシラケるような答えも言いたくない。しばらく正面を向いたまま考えた広末は、
「コイツ?」
 と松本を指で示したのである。人選も言葉のチョイスも他にないという正解だ。
 
 
●広末涼子「大スキ!」
 作詞/作曲:岡本真夜

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P.S.

 広末涼子はじょじょに音楽活動から女優へと重心を移していく。それは年令的なこともあったろうが、ここで述べたような資質も大きい。あたえられた状況の中で、どうふるまうのがベストかをつかまえる感覚の正確さ。〈アイドルが演技する〉というのと〈本格的な女優に転身する〉ことの差はそこにある。

 視聴者感覚を出すアイドルは珍しくなくなったが、笑いがわかってる、と思えるアイドルはそういない。
 
 
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