熱狂的なファンがついた少女期とも、現在の落ちついた大人の魅力ともちがう。マリンスポーツに興じるOL役の原田知世が見れる映画『彼女が水着にきがえたら』。
白のウェットスーツもいいんだけど、織田裕二演じる主人公たちの宝さがしに協力する気になって登場する白い水着の原田知世は何度見てもワーッとなる。
この映画は前半がいい。最初に見たときはせっかくの谷啓を活かしてないじゃないかと思ったものだが、けっきょく、安心して見られるのは、谷啓なんだよね。
でも、前半を盛り上げているのは、好敵手たる伊武雅刀。ヨットに女をはべらかす感じがサイコーだね。原田知世は、
「乱れすぎです」
と文句を言うキャラ。
伊武雅刀も、他人の寝室をのぞいたりする脚本も、アクションの演出も、後半が……
やっぱり、映画は監督がすべてだということがよくわかる。ガムテープなんかの小道具の使い方ひとつとっても。『私をスキーに連れてって』につづくホイチョイ映画第2弾だが、馬場康夫はプロデューサーとか裏方でよかったんじゃないのと思う。おもしろいのは広告代理店な仕掛けの部分だけだもの。
だいたい、じっさいのマリンスポーツの楽しさはともかく、映画と水中は相性が悪い。はじめのうちはサザンの曲でごまかせるけど、だんだんキツくなって、サザンも使いすぎだし。
従来の日本映画になかった部分は好きなんだけどね。
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