『夜ノヤッターマン』がはじまった。その不自然なタイトルは今後の展開にかかわってくるのか、たんに放送時間枠をあらわしているにすぎないのか、気になるところだ。
主人公は「ドロンジョ」を名乗る9才の女の子。オリジナル・ヤッターマン支持派としては、はじめから、なんの期待もしていなかったのだが、それを前提として見ると、意外にイイネだね。
本名がべつにある3人の関係性は〈むかし〉の三悪のような笑いを生むようなものではない。そもそも、声優陣がちがう。しかし、閉塞感のある〈いま〉を戦う3人と〈むかし〉の関係には心をつかまれてしまう。それは性質上、笑いよりは泣きに接近するものだけど。
これまで「ヤッターマンにデコピンする」と言っていた少女は、ついに「ヤッターマンを倒す」と宣言した。盗みやインチキ商売もロクにできない彼らがホンモノのドロンボー一味となれる日はくるのだろうか。
昼の世界で連敗つづきの夜の視聴者たちよ、それでも、現実世界のサヴァイヴァーでいるつもりなら、我らがニュー・ヒロインに唱和しよう。
「ドロンボーがいるかぎり、この世にヤッターマンは栄えない!」
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