山平和彦「放送禁止歌」

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 ○作詞:山平和彦
 ○作曲:山平和彦

 1972年2月発売(万枚/年間位)
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 ミスター・放送禁止のデビュー曲で、その名の通り放送禁止となった。
 4月には同名のアルバムが発売された。全8曲中同曲を含む3曲が放送禁止の指定を受けた。他2曲は『アンネの日記』に題材をとったと思われる「月経」(いまや死語だが、その昔、女性の生理期間を「アンネの日」と呼んだ。歌詞はマジメなもの)と秘宝館レベルのセックス・ネタである「大島節」。
 彼のやろうとした意気込みは、すごくわかるような気がする。勝手な想像で申し訳ないが、東北から音楽で一旗あげようと出てきた若者が、そのファースト・アルバムで衝撃をあたえたかったのだ。その想いが、なぜこういう形の表現になるしかなかったのか……というところに、ボクは哀れを感じる。
 日本の音楽業界は放送禁止となると、レコードにも収録されなくなる場合がほとんど。CDの時代になって、再発されず埋もれる作品はたくさんある。ボクがこの歌を取り上げたのは、「放送禁止歌」の歌詞を見て、気づいたことがあったからだ。四文字熟語、もしくは、それらしき四文字の漢字が羅列されていき、最後の1行だけ5文字に連続になる。

 ♪奇妙奇天烈 摩訶不思議

 そう。これは、

 ♪頭テッカテーカ

 ではじまる『ドラえもん』の主題歌「ぼくドラえもん」(藤子不二雄/菊池俊輔)の、たぶん、元ネタだ。
 PTAすら認める国民的アニメの主題歌の元ネタが、反体制フォークだというのに、拍手。エラいぞ、藤子・F!
 みんなの知ってるアニメ版『ドラえもん』(テレビ朝日)は79年4月にはじまった(それ以前に不発におわった旧版がある)。その象徴的声優・大山のぶ代(とこおろぎ ’73)が歌ってるのがこの2代目オープニング・テーマで(10月~)、映画『のび太の宇宙開拓史』(81)にも使われた。映画挿入歌はなぜか武田鉄也が多い。『ドラえもん』はフォーク世代なのか?

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