山根康広「Get Along Together」
作詞/作曲:山根康広
(65万枚/年間45位)
2年で120万枚売った、27才のデビュー曲。よくある結婚式需要の曲。てことは、カラオケ需要も高いタイトルの英語はタイトルにするにはピンとこない、長すぎて印象薄いものだが、一見気取った歌のように思わせる効果はあったのか。「君といつまでも」じゃこの時代流行らんという判断か。そんなこと言うのも、歌詞的にタイトルをサビとして、くり返す構造じゃないから。出てくるのは最後で、あとはたわいのない内容。
ZARD「もう少し あと少し…」
作詞:坂井泉水/作曲:栗林誠一郎
(84万枚/年間22位)
9thシングル。シンガー、とくに女性、とくに世間から美形だセクシーだと言われる人は自分で詞を書く人でも〈見られる快感〉が重要な位置を占める。でなきゃ、作詞家作曲家をやってればいい。レベッカ、プリンセス・プリンセス、リンドバーグといった日本ロック史上はずせないバンドの女性ヴォーカリストもみな、はじめはアイドル志向だった。坂井泉水はそこを禁じて、なにを求めるのか。
久宝留理子「男」
作詞:久宝留理子/作曲:伊秩弘将
(33万枚/年間88位)
9thシングル。オーディションでグランプリをとってから、デビューまで3年、さらにここまで3年。CMソングで本人出演だったらしいが、雑誌『GIRL POP』にレギュラーなみに載っていたことが大きい。こういう一部ですごい人気の……というのは、登場時に印象づけやすい。オファーしつづけていた『Mステーション』に渡辺美里の代役で出演、39度の熱を押して歌い、火がついたと関係者が語っている。
コーネリアス「太陽は僕の敵」
作詞/作曲:小山田圭吾
コーネリアスはバンド名ではなく、フリッパーズ・ギターを解散した小山田圭吾のこと。ものすごい評価の高かった2人組の1stソロシングルだけに、先にソロを出していた小沢健二と当然くらべられるわけだが、インタビューでの小山田圭吾は元相棒に対する批判的な発言が目立った。好きなモノが好き、というフリッパーズのスタイルを継承したのは小山田圭吾の方で、この時期は、ジャミロクワイやジャズ・ファンクに傾倒している。
■音楽Topic 1993.09
8日、Z団によるリミックス・アルバム『江ノ島 Southern All Stars Golden Hits Medley』発売。オリコン上は、シングルチャートで年間21位(86万枚)を記録している。
10日、ハナ肇死去。
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