1983年02月発売のヒット曲と話題

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松田聖子「秘密の花園」

 作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂
 (39万枚/年間22位)

 歌番組ではもの凄いミニスカートだった。松田聖子はこの「秘密の花園」で10曲連続1位を達成。いつまで1位を獲りつづけれるんだと言われたピンク・レディーの9曲をあっさりと抜いた。なんせ、楽曲的には、このころピークなんだから、コワイもんがない。「秘密の花園」が入った7thアルバム『ユートピア』には、彼女がはじめて作詞した「小さなラブソング」が収録された。

 日本テレビ音楽祭では〈トップアイドル賞〉を受賞。
「私ももうすぐ二十二歳になろうとしているのに、アイドルという言葉が似合っていいものだろうかなんて思ってしまったりして……!」
 とコメントした。当時、女性アイドルは20才がデッドラインと言われていた。それをこともなげにクリアした。というより、その後、20年たってもアイドルでありつづけることになる。
 
 

EPO 「う、ふ、ふ、ふ、」

 作詞/作曲:EPO
 (26万枚/年間42位)

 資生堂のCMソングでヒットした。ボクも好きだったなー。春気分満載の楽しい曲。EPOは『ひょうきん族』のエンディングで流れていたシュガーベイブのカヴァー「ダウンタウン」でも知られる。山下達郎とか、ああいうポップスのセンスをわかりやすく表現した。曲とくらべると、詞はややだどたどしい。♪ビタミンになる~のとこ、ボクは〈みな、ヘンになる〉だと思っていた。
 
 
●細川たかし「矢切の渡し」

 作詞:石本美由起/作曲:船村徹
 (90万枚/年間2位)
 
 
●村下孝蔵「初恋」

 作詞/作曲:村下孝蔵
 (52万枚/年間14位)
 
 
●シブがき隊「処女的衝撃(Virgin Shock)!」

 作詞:三浦徳子/作曲:井上大輔
 
 
●藤本美樹「夢・恋・人」

 作詞:松本隆/作曲:細野晴臣
 
 
■音楽Topic 1983.02

 映画『天城越え』公開。ジュリーは♪ユウウツだ~よ~ の頃ですね。田中裕子は前年のサントリー樹氷のCM「タコが言うのよ~」が話題になって、タコハイなる缶チューハイの新製品のCMにひきつづき出ていた(コピーライターは仲畑貴志)。この時期、タコ缶やペンギン缶を集めるのが流行ってた。ペンギンとタコが交互に並んでる光景が今でも目に焼きついている。

 64年1月からはじまった森繁久彌主演のドラマ『七人の孫』が出世作となった演出家の久世光彦は、そのときからつきあいのある脚本家・向田邦子の文章を原案とする向田邦子新春シリーズと称される特番ドラマを毎年やっていた。『麗子の足』(87年)から主演となった田中裕子のことを久世光彦は、
「100年に1度の女優」
 と言う。以下、インタビューの抜粋。

「最初に出演交渉する時はOKもらえるかどうか賭けみたいなモンでしたね。丁度その頃、彼女は映画の『天城越え』で主演女優賞を総なめしていたし、噂も色々あったんですよ。なかなかテレビドラマには出ないし、同じ監督とは2度と一緒に仕事はしないって噂がね。それがもう17年目ですからね。今の俳優さんの中では桁外れに演技力のある人ですよ。田中裕子はビートたけしに言わせれば“そら豆”。赤ん坊みたいなごく普通 の顔をしているけど、ふと振り返ると夜叉になってるとか、そういった演技が素晴らしい。今回の『風立ちぬ 』では自分から事を起す役ではなく常に受ける演技を要求されて難しい役だったのに見事に自分の物にしちゃってる。美人が出演すると画に力が入るね」

 田中裕子は刻々と変わる面白さがある、とも言っている。
 
 
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