1975年06月発売のヒット曲と話題

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桜田淳子「十七の夏」

 作詞:阿久悠/作曲:森田公一

 TVのヴァラエティで、♪あんたのお尻は百恵か淳子~なる、はやし歌があった(from『あっちこっち丁稚』)。いつの時代にもよくあることだが、デビュー当初は桜田淳子の方が山口百恵より人気あったりした。のちのナンシー関の言葉を借りれば、アイドルとしての素質は桜田淳子の方が上だった(たとえば、ひざ下の長さ)。はやし歌はこのあと、こうつづく。♪あんたのお尻はブッチャーか高見山~。高見山は初の外国人大関である。
 
 

山口百恵「夏ひらく青春」

 作詞:千家和也/作曲:都倉俊一
 (32万枚/年間32位)

 TVしか見ていない子供にとって、山口百恵は現役当時から不自然に評価の高い印象があったが、引退の見事さにまったく別格扱いになってしまった。その一因に女優というのがあり、歌、アイドルとして以外の評価はその後の活動にプラスとなった。現実の企画の流れはどうだったか知らないが、阿木燿子・作詞による〈コミック・ソングと紙一重〉路線は、女優・山口百恵がうしろにあったからこそ可能になったとも考えられる。
 
 

甲斐バンド「裏切りの街角」

 作詞:/作曲:甲斐よしひろ
 (24万枚/年間45位)

 チャート最高7位の2ndシングル。現在では、オールディーズと呼ばれるようなアメリカン・ポップスの好きな世代が日本のバンドでは、珍しくちゃんとしたロックをやっていると認めている。これが70万枚を超えるセールスを記録し、その後もヒット曲がつづいたこともあって、世間一般のイメージは少し歌謡曲寄りだ。
 
 
■音楽Topic 1975.06

 ラジオ関東で、大滝詠一『ゴー・ゴー・ナイアガラ』スタート。オールディーズ、ロイ・オービソン、三橋美智也、細野晴臣、小林旭、さらに〈 1年間、中古屋めぐりをして、全シングルをジャケット付きで、執念で、蒐集した〉クレイジー・キャッツなどを特集。DJ本来の姿を示した(このスタイルは山下達郎に受け継がれている)。番組のリスナーでのちに有名になった人も多く、ナイアガラ関連の復刻CDで解説を書いている。
 
 
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