アン・ルイス「グッド・バイ・マイ・ラブ」
作詞:なかにし礼/作曲:平尾昌晃
(23万枚/年間50位)
英語タイトルだ。詞は和風だけど。♪グッド・バイ・マイ・ラブ~のとこはそのままカタカナ。80年代に入って、彼女を元祖女性ロック・シンガーと紹介するメディアがあったが、そのころやってたのはぜんぜん歌謡曲だし、出身が歌謡曲なのだ。むしろ、70年代のころの方がポップで好きである。「私は風」で有名なカルメン・マキ&OZも〈元祖〉扱いされがちで、バンドにはちがいないが、やってる音楽はあまりロックを感じられない。
友川かずき「上京の状況」
まったく売れずに、翌年、徳間音工からアルバム『やっと一枚目』で再デビューをはたす。歌まで秋田訛り、訛りを直せず、大島渚の『戦場のメリークリスマス』出演を蹴ったというほど。なぎら健壱によると、小松政夫がTVで広めた作者不詳の「しらけ鳥音頭」をステージで歌い出したのは友川かずきらしい。♪しらけ鳥 飛んでゆく 南の空へ みじめ みじめ しらけ鳥 しらけないでしらけたけれど みじめ みじめ。
グレープ「精霊流し」
(52万枚/年間13位)
これが売れたってんだから、世の中よくわからない。たんなる陰気な歌にしか聞こえないが、さだまさしのいたこのグループは〈やさしさ〉ブームの一翼を担った。
荒井由実「やさしさに包まれたなら」
名作の呼び声高い2ndアルバム『MISSLIM』に収録された。
■音楽Topic 1974.04
土曜の夜を占拠したTV番組『8時だヨ!全員集合』(TBS)はなんと80年代半ばまでつづき、ドリフターズは長期の世代にわたって多大な影響をあたえたが、大きな変化があったのが、このとき。3月30日放映分で、荒井注が脱退して、バンドのボーヤだった志村けんが正式メンバーになり、歌も小林旭の民謡のカヴァーはやらなくなる。番組内の人気コーナーだった聖歌隊のコントで志村けんの「東村山音頭」が大ブレイクする。
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