6月17日におこなわれたAKB総選挙(第9回)が話題になっている。外部からとやかく言われることくらいうっとーしいものはない、ということを百も承知で、3つの謎について書く。
(1) AKB商法の謎
ポップ・ミュージックというのは、元来、商業的なものである。それにしても、総選挙に代表されるAKB関連のビジネスには、露骨なものが多いように感じる。
総選挙で投票するには、ファンクラブへの入会するか、直前のシングルCDを購入して投票券を手に入れるといった手順を踏まなければならない。
結果、総選挙は「客にどれだけ金を使わせたか」という順位を競っているのと、ほぼ同義となる。それがキャバ嬢とおなじ仕組みなのはわかるが、ファンの心理がわからない。
AKBの総選挙はシングルに起用される(=メディアでの露出が増える)メンバーを選ぶもので、もとはファンの要望に応えたものであることは承知しているが、見返りが少ない。
これが握手券などの封入で、CDをいっぱい買えば、いっぱい握手できるとかなら、まだ理解できるんだけど。どう考えても、利益関係者がもうかるだけだよな。
(2) 指原莉乃が3連覇を達成
現在のAKBの顔は「さっしー」(さしこ)こと指原莉乃である。事前の予想通り、さしこの3連覇で幕を閉じた。ついでに言うと、2位の「まゆゆ」渡辺麻友も順当だ。
アイドル・ファンは保守的なのかもしれないが、それにしても、と個人的には思う。なんのための総選挙なんだよ。246,376票で前回より票を伸ばしてる(まゆゆは149,132票)。
さしこなんて、自分がMCしてる番組で、看板の恋愛トークをふられ、
「総選挙まえなので、ちょっと」
と持ちネタみたいな口調で言ってたぞ。
たとえ、総選挙で10位になっても、小池百合子と入れ替わっても、さしこの女帝ぶりは変わらん気がするのに。ファンは「強い」のがわかってても応援したいものなのか。
(3) 須藤凜々花の結婚宣言
弱冠20才のNMB48 須藤凜々花(すとう りりか)が壇上でのスピーチで、突然、
「結婚します」
と発言し、ファンに波紋を広げた。
よりによって、ファンに応援してくれてありがとうと礼を述べる日に、裏切るような発表をするのか、ということらしい。ちなみに須藤凜々花は31,779票で20位だった。
そもそも、恋愛禁止のルールじたいどうかと思うが、「恋愛禁止」はAKBグループの代名詞的政策である。事務所はこの発表を承知してなかったのか(すぐに事実と認めた)。
メンバーは知らなかったらしく、結婚発表直後のまゆゆの怒り(?)の表情がツイートされまくってた。このまゆゆの表情はちょっとおもろい。ファンになりそうなくらいに。
一般的には、ルール違反、アイドル稼業をナメてるのかというメンバーに対する怒り(?)ととられているが、自身の引退発表も消された形だもんな。
今回は写真撮られてたみたいだから、あれだけど、今後は「お見合い」したらどうか。だったら、恋愛禁止のアイドルが結婚しても、ちょっとは言いわけできるだろう。
●AKB48「イマパラ」
作詞:秋元康/作曲:板垣祐介
直前の5月31日に出たAKB48の48作目シングル収録曲。
収録シングル
「願いごとの持ち腐れ」 ⇒ 詳細はこちら