クールの誤解とクールな誤解

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 佐野元春がある時期のアメリカ文化にならって取り入れたクールというスタイルは、抑制することで、かえって、より多くのものを表現するという方法論だった。

 いつしか「カッコいい」という形容詞として使われるようになったクールが輸入され、役人が口にするに及んで、だんだん「カッコ悪い」ものになってきた。

 感性より先に欲がきたとき、言葉は死んでしまう。誤解が悪いとは言わない。創造的な誤解もあるから。だが、ニュアンスを受け取れない人生を恥じよ。