1990年12月27日をもって、オールナイトニッポンが終了した(スタートは1981年1月1日)。年令で言うと、34才の誕生日目前からの10年間。これが話芸の全盛期ということになる。これ以降は、このときの財産でしゃべっている感じだ。
たけしがときどきTVでもしゃべるオールナイトニッポン的なネタに、ジャイアント馬場にまつわるエピソードがある。
「ゴルフでカップに入ったボールをとろうとしたら、グリーンごと持ち上げてしまった」
念を押すのもバカバカしいが、もちろん、ホラ話だ。この手のネタは投稿されたハガキ職人作のものも多い。それをテレビで適切なときに、固有名詞をテキトーに入れ替え(体が大きくて、力が強そうなら、だれでもいいわけだ)、笑いにする。
ホラじゃなくても、事実を切り取って、おもしろく提示するのがたけしのオールナイトニッポン性で、ガッツ石松ネタなんかも、ほとんど、ここ発信だ。
そういうことがおもしろいんだ、と視聴者が理解すると、ガッツ石松以外のおかしな人たちも受け入れられ、「天然ボケ」なんて言葉が定着していく。
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