堀北真希が電撃入籍で女優人生に嵐の予感または櫻井翔との共通点

Pocket

 女優の堀北真希(26)が舞台『嵐が丘』で共演した俳優の山本耕史(38)と入籍したことを8月22日に公表した。以前、唯一のスキャンダルと言っていい嵐・櫻井翔との噂にからめて、『嵐が丘』のことにふれたが、この舞台をきっかけに、結婚するとは──

 他人が結婚したら、
「まずは、めでたい」
 と言うのが礼儀だが、女優・堀北真希にとっては嵐になるかもしれない。

地元では有名な伝説の美少女

 人気もあり、クロウト筋の評価も高い堀北真希は、どうも主演作品に恵まれず、存在感に見合った代表作がない。だれでも知っている映画となると、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズぐらいで、あれは彼女の名がトップに出るような作品ではない。

 26才というと、芸能界では〈若い女性〉というジャンルでの賞味期限が切れるころで、結婚を機に新たなステップを踏むということは一般的な身のふり方としてはある。

 しかし、堀北真希の性格や女優としてのタイプからして、結婚はマイナスになりかねない。TVドラマの視聴率もこのところ、かんばしくなく、ヘタすると、このままフェードアウトしかねないという感じが過去のキャリアからは、ただよってくる。

 中学時代、あまりの美少女ぶりに、他校の男子生徒がわざわざ見にくるほどだったという彼女の女優人生を主な作品を手がかりに、時系列でたどってみよう。

長澤まさみとよく比較されていた若手時代

 生徒会副会長でバスケットボール部だった彼女は、中学2年のときにスカウトされた。

 2003年7月に映画デビュー。10月にBSドラマ『ケータイ刑事 銭形舞』で初主演。ちなみに、翌年のヒット映画『世界の中心で、愛をさけぶ』に写真で出演している。

 2004年には、最初の写真集『ほりきた進化論』が出た。

 2005年、話題のドラマ『野ブタ。をプロデュース』『ALWAYS 三丁目の夕日』の六子(通称・ロクちゃん)役で注目を浴びる。

 2006年、『鉄板少女アカネ!!』で地上波ドラマ初主演をはたしたが、ドラマじたいの評判はあまりよくなかった。

 2007年、『生徒諸君!』『花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~』と立てつづけにドラマに出るが、同年の映画恋する日曜日 私。恋した』『(廣木隆一監督)での演技の評価が高い。『続・三丁目の夕日』もある。

 2008年、大河ドラマ『篤姫』に登場。

未来の夫と初共演

 2009年、またもやイケメンが大勢出るドラマ『アタシんちの男子』に主演。これがダンナになる山本耕史との初共演作品。

 基本設定に無理を重ねたようなドラマで、草刈正雄の妻役。サウナでのバスタオルを巻いた姿などを視聴者サーヴィスで披露。

 週刊誌などの情報を信じるならば、共演者キラーの山本耕史に、
「連絡先を教えてくれ」
 と迫られ、事務所の電話番号を教えたという。飲みになどに誘われても、ことわったとか。

 山本耕史の方はビクともせず、結婚まえの上原多香子を呼び出して、太ももに手をのばしたり、ひざの上に乗せたりして、最後は家のまえで逃げられていたという。

永遠の処女と悪女

 2010年11~12月、初舞台『ジャンヌ・ダルク』の主演。はじめて聞いたとき、なるほど、これは似合ってると思った。舞台の方はかなり脚色されているが、堀北真希は史実のジャンヌ・ダルクにピッタリだ。

 しかし、よく考えたら、17才の処女の役である。このとき、堀北真希は22才。処女の役が似合うってのもな……と思うけど、最近までファンのあいだでは、堀北真希は処女じゃないかという噂(期待?)があった。

 もし、原節子みたいに〈永遠の処女〉的なイメージで行きたいなら、すぐれた監督・演出家との出会いが必要だ。監督色に染められる危険はあるが、女優として完全主義者の堀北真希には合ってるかもしれない。

 2011年、東野圭吾原作の映画『白夜行』で悪に堕ちていくヒロインを演じる。作中、少女へのレイプを再現、自ら男役となって腰をふってみせた。ぎこちなかったけどね。悪女には向かないと思う。

新人でもないのに朝ドラに主演して好評

 2012年4月の朝ドラ『梅ちゃん先生』の主演に迎えられる。朝ドラの視聴率が回復期にあったころの作品で、全国の年輩層に顔をおぼえてもらうという点ではよかった。

 しかし、ドラマとしては特別、内容的に話題になった作品ではないので、よっぽどの朝ドラ・フリーク以外、
「どんなドラマだった?」
 と訊かれても、女医になる話、ということぐらいしか出てこないんじゃないか。

 独身時代最後となる連ドラ主演は2015年1月の『まっしろ』。原作なしのオリジナルらしいという期待と近年流行の医療ドラマという危惧とをもって、初回とあと何回かをチラチラながめてみたが、結果は悪い方に出た。視聴率的にも、同シーズンの各局ドラマの中で最低ランクだったが、シナリオがひどかった。ドラマの場合はさまざまな大人の事情がからむからライターひとりの責任ではないと思うが、あれではどうしょうもない。

日本を代表する美人女優と認められる

 まあ、しかし、堀北真希を主演で起用するなら、基本的には、フランク・キャプラの映画の主人公を女性版にしたようなタイプが最も似合うだろう。ただ、フランク・キャプラ自身が第二次大戦後には、時代おくれになってしまっていた。
〈善意で世の中を変える〉
 というストーリーがシラケないように、どう現代性をもたせるかが作り手のアイデアの見せどころとなる。

 今年の正月に、BSで各局横断した特別番組をやって、久米宏が司会したのだが、その中に、日本の美人女優を100人選ぶという企画があった。選者が(たぶん、視聴者も)年輩だから、写真が白黒しかないような時代の女優が中心だったが、現役若手女優を代表する美人として唯一、挙げられていたのが堀北真希だった。たしかに、この整った顔立ちは、好きキライはべつにして、美人という点では文句が出にくい。

嵐の優等生・櫻井翔とは別番組だったけど……

 最近の堀北真希の使われ方で目立つのが、夏の戦争がらみ特番でのドラマ。これはロクちゃん路線のマジメ版といったところで、似合う。まちがって、〈戦争しよう〉番組に使われないかぎり、この路線は歓迎だ。

 この夏、ちょっと感じたのがアイドルの存在意義というもので、キャスター候補の高学歴アイドル・櫻井翔がミスター解説者・池上彰といっしょにやった反戦番組で、『ヤッターマン』を引き合いに出して感想を述べた。

 堀北真希とならぶ人気女優として取り上げられることの多い綾瀬はるかも原爆が落とされた広島出身者として、ミスターTV・久米宏の反戦番組に出ていた。べつの反戦番組には広瀬すずが出ていた。

 でも、これだけではなー。

 堀北真希は『ヤッターマン』に出たとしても、ドロンジョはムリだ。このタイプは結婚を機にベットシーンがOKになっても、プラスにしにくい。

『嵐が丘』直前の下着写真

 女優を稼業として考えるなら、映画やドラマに出るよりCMの方がおいしいから、そっちの幅が広がれば、経済的事務所的にはいいかもしれない。そうなると、こんどは、女たらしの夫のイメージがネックになるけど。

 2人が出会った舞台『嵐が丘』は2015年5月。おなじころ、下着写真が話題になったのは、たんにPRのためだけだったのだろうか。交際したのは、6月ということにはなっているけど。