篠原涼子 with t.komuro「恋しさと せつなさと 心強さと」
作詞/作曲:小室哲哉
(162万枚/年間3位)
発売時のクレジットはwith t.komuroとなっているが、世間的には篠原涼子のソロ・シングル扱い。のちに女優として地位を築く篠原涼子の歌手としての最大ヒット。しかし、この曲をもっていることが、芸能人をやっていく上での強みになっていると思う。ダンス系ではなく、アイドル歌謡といっていいと思うが、小室哲哉のキャリアでも上位にランクされる売れ行きだった。
松任谷由実「Hello, my friend」
作詞/作曲:松任谷由実
(135万枚/年間6位)
月9の主題歌だが、ドラマは見てない。でも、曲は好きだった。
小沢健二「愛し愛され生きるのさ」
作詞/作曲:小沢健二
8月発売のアルバム『LIFE』からのシングル。カップリングは「東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディー・ブロー」。
●X JAPAN 「Rusty Nail」
作詞/作曲:YOSHIKI
(71万枚/年間28位)
■音楽Topic 1994.07
高畑勲監督『総天然色漫画映画 平成狸合戦ぽんぽこ』公開。ナレショーンの志ん朝をはじめ落語家たちが多くの声をあてた。企画は宮崎駿となっているが、のんきそうな外見とは裏腹の政治的な作品。そのくせ、これといった結論はなく、問題提起にとどまっている。
渋谷陽一が自身の雑誌『ブリッジ』3号で「ビーイング系のミュージシャンの評判がよくない」ことに関して、自身の意見を表明した。
……ビーイング系のバンドには少なくともメロディはあるぜ。今の日本のロック、ポップスなんてメロディさえも全然出来てないものが殆どじゃないか。簡単に言ってしまうと、今のビーイング方法論は、昔の歌謡曲と同じなのである。どっかからタレントを見つけてきて、有能な職業作家が曲をつけ、今風のアレンジでやっつける、という産業ポップスの王道を歩んでいるだけのことである。筒美京平が織田哲郎に変わっただけで、特に新しい方法論があるわけではない。長戸大幸というプロデューサーの市場を見る目が正しく、それを実行できるスタッフがいるから成功したのである。
僕自身積極的に聴く気にはなれない。だから自分の雑誌では一切やらないのだが、道徳主義的なビーイング批判を目にすると、何故かムカムカと腹が立ってくる。だいたい、たまたま何かのきっかけで売れたにすぎない連中が、自分はアーティストでございとか言って、オリジナルと称するオママゴトのような曲を作って商売しようとしているのより、有能な作家に大衆的なメロディを書かせて売ろうとしているビーイング商法の方が、よっぽどまっとうである。
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