長渕剛「乾杯」
作詞/作曲:長渕剛
(52万枚/年間5位)
再発されて、結婚式の定番ソングに。寅さんで共演した志穂美悦子と交際しはじめたのと関係あるのか。オリジナルよりヴォーカルを前面に押し出したアレンジ。悪く言えば、コケおどしみたいな歌い方を強調している。最後のとこなんて、♪君に幸せあれ~のあとに、さらに念押しで、♪あ~あ~れ~とくっつくのが、気合い入りすぎて、「あられ」に聞こえることもある。よくマネさせてもらった。世間では素直にウケがよかったりする。
南野陽子「吐息でネット」
作詞:田口俊/作曲:柴矢俊彦
(30万枚/年間11位)
〈ネット〉というのは、網ってことじゃなく、ネットワークのことなんだろうけど、このころにはインターネットなんて、かけらもない。パソコンはあったけど、パソ通もまだ普及していなかったはず。ということは、どっから出てきたかというと、岡田有希子が自殺する直前に歌った松田聖子作詞の「くちびるネットワーク」をアイドル歌謡として引用したことになる。ナンノの歌唱は森高千里に影響をあたえてるとしか思えないほど似てる。
中山美穂「You’re My Only SHININ’ STAR」
作詞/作曲:角松敏生
(29万枚/年間15位)
アルバムに収録曲だったのをラジオの人気投票で1位になったことから、シングルカット。ヒット曲という点では、「世界中の誰よりきっと」の方がだんぜんすごいが、代表曲のひとつとして残っている。歌詞が感情移入しやすいからだろうか。タイトルもキレイしね。おかげで、個人的にはヤな想い出があったりもするんだが。作詞作曲の角松敏生はソロでもやってた人だが、大成しなかった。これを彼の代表曲というわけにもいかないし。
森高千里「GET SMILE」
作詞:伊秩弘将/作曲:島健
3rdシングル。〈この曲を初めて聴いたとき、ライブで盛り上がるだろうなって思ったし、早くライブで歌いたいって思いました。ちょうどこの頃、ライブの本数が増えてきて〉、秋には学園祭13本というツアーをやる。♪DISCO の前 気取ったブランド ダサイ奴ら バンザイする 舗道のうるさい送別会~という歌い出しはB級アイドルっぽいが、サビはどうやら森高の詞に影響をあたえてる。♪行くぞ いつまでも泣いてちゃミジメね~。
桑田佳祐「いつか何処かで(I Feel The Echo)」
作詞/作曲:桑田佳祐
(26万枚/年間21位)
ソロ・ワークスは考えすぎのことも多いが、サザンの解散も視野にあった時期だけに、かなり気合いが入ってる。ボクも大好きだった。
松任谷由実「SWEET DREAMS」
作詞/作曲:松任谷由実
年末に出た『ダイアモンドダストが消えぬまに』からのシングル・カット。このアルバムからユーミンのメガ・セールス街道がはじまる。きっかけは11月公開のホイチョイ・プロダクション作品『私をスキーに連れてって』。監督:馬場康夫、脚本:一色伸幸、主演:原田知世、三上博史というメンツ。ユーミンの楽曲を大量使用した。バブル期の浮かれぐあいが、もっともよく出た映画で、TVのトレンディー・ドラマのお手本となった。
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■音楽Topic 1988.02
名古屋が混乱していた。アベック殺人が起きたと思えば、妊婦腹裂き事件。絞殺した妊婦の腹から胎児を生きたまま取り出し、かわりにヌイグルミと受話器とキーホルダーを詰めていたワケのわからぬもので、しかも、未解決。
松田聖子がブティック〈フローレンス・セイコ〉をオープン。ロゴは松田聖子本人がデザインしたパステル・カラーのピンク、ブルー、イエローの音符。それぞれ、愛、自由、希望を意味する。
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