竹内まりや「不思議なピーチパイ」
作詞:安井かずみ/作曲:加藤和彦
(39万枚/年間30位)
当時の音楽業界の慣習で、デビュー曲は本人の作詞作曲ではない。小林信彦の最高傑作=小説『悪魔の下回り』に〈不思議なミートパイ〉という章があるのは、この題名のもじりだ。この章だけ突然、片岡義男の文体模写になる――そういう洒落た気分を出したい意向が汲み取れる。つまり、ポップスの名曲としての採用だが、元祖・帰国子女シンガーのはずの竹内まりやは自分で作詞をするようになって、中島みゆき風のエグみが出てくる。
都はるみ「大阪しぐれ」
作詞:吉岡治/作曲:市川昭介
(86万枚/翌年6位)
2年ごしでミリオンセラーとなった。
さだまさし「道化師のソネット」
作詞/作曲:さだまさし
(40万枚/年間28位)
♪笑ってよ君のために~ってやつ。道化師ってのは、人を笑わせる仕事だと思うが、歌は泣かせようとしている。
サザンオールスターズ「Hey!Ryudo!」
作詞/作曲:桑田佳祐
「涙のアベニュー」のB面だったこの曲(ヘイ!リュード!)がボクはとても好きなのだが、サザンじたいは、「いとしのエリー」後の不遇の時期に突入していた。
■音楽Topic 1980.02
『オタスケマン』で山本正之の声優をやったゲキガスキーはこの月来日公演したポリスよりも女学生の心をつかんだ。エンディング曲「アーウー・オジャママン」は十数年後のマンガ『稲中卓球部』で注釈なしでギャグに使われている。笹川ひろしがタツノコプロを離れてフリーになるとき、タイムボカン・シリーズをつづけることが条件だったという。『宇宙戦艦ヤマト』のプロデューサー=西崎義展の下でアニメ『青い鳥』を手がけた。
【関連記事】
60年代のヒット曲と話題
70年代のヒット曲と話題
80年代のヒット曲と話題
90年代のヒット曲と話題
00年代のヒット曲と話題
10年代のヒット曲と話題
最新ランキング