尾崎紀世彦「また逢う日まで」
作詞:阿久悠/作曲:筒美京平
(92万枚/年間3位)
オリジナルは三洋ルームエアコンのCMソングだった。筒美京平が大のお気に入りで、阿久悠が2度歌詞をつけかえ、3度目の正直で大ヒットとなった。♪また逢う日まで逢える時まで/別れのそのわけは話したくない~ではじまる歌は、サビが♪ふたりでドアをしめて/ふたりで名前消して/その時心は何かを話すだろう~となって、同棲解消の歌のはしりと言われる。つまり、男女関係が対等の恋。なのに、女性にキラわれたという。
五木ひろし「よこはま・たそがれ」
作詞:山口洋子/作曲:平尾昌晃
(60万枚/年間6位)
五木ひろしのマネというと、みんな、これをやったものだ。♪よこはま たそがれ ホテルの小部屋 くちづけ 残り香 煙草のけむり~と佐野元春風に名詞を連発する、が、内容は連れ込み宿ソング。楽曲じたいよりも独得の歌唱で知られ、横山剣が横浜を〈ィヨコハマ〉と表記するのは、五木ひろしに由来する。昔からこの人キライだったのだが、人間的にもいかにも売れた歌手風にクラブを貸し切りにしたりってタイプだったという。
森田健作「さらば涙と言おう」
作詞:阿久悠/作曲:鈴木邦彦
TV時代の青春俳優として有名な森田健作の代表作。当人の人気が落ちて以降も、長い間〈熱血〉の代名詞だった。だれかが「森田健作!」と叫ぶとその場にいる全員が夕陽に向かって走らなければならない森田健作ゲームというのが当時流行ったそうだ。ウソだけど。合言葉で「海」と言われたら、「バカヤロウ」と答えなきゃいけない。そして、石を投げる。そんなイメージがすべて森田健作と同義語だった。
注目の歌
■芸能Topic 1971.03
『巨泉・前武のゲバゲバ90分!』第2期終了。日本のTVヴァラエティの総決算は69年10月にはじまり、半年やって半年休むというスタイルを試みた。日テレ火曜夜8時なので、巨人戦とのからみもあるかもしれないが、クオリティの高いものを創ろうとすれば、そうなる。1回の放送でギャグは130。戸川純は子供のころ、これを見て女優になりたいと思ったという。秋から時代劇版になった。タイトルの変更はパワー・ダウンの証拠だ。
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