猛獣狩り映画『ハタリ!』がおもしろい理由

 男っぽい集団に女性がやってきて、というのは、映画のひとつの型と言っていい。『ハタリ』が異色なのは、そこが猛獣狩りのチームだってこと。狩りと言っても、動物を虐殺するのではなく、生け捕りだから、安心して見られる。むしろ、ド 続きを読む 猛獣狩り映画『ハタリ!』がおもしろい理由

ダ・ヴィンチ・コード(2006年)

 いわゆる都市伝説ノリのキリスト教版。原作はベストセラーで、映画の方も第2作『天使と悪魔』(原作の発表順でいえば、こちらが第1作)が作られたくらいヒットした。  しかし、伝説の方は、予備知識がある人間が見ても、映画だけで 続きを読む ダ・ヴィンチ・コード(2006年)

『毎日が夏休み』金子修介監督:(1994年)

 1994年の映画だが、もっと古い印象を受ける。夫がエリート・サラリーマンであることにこだわる妻や周囲の目といった世界観が80年代のある時期によく見られたものだからだ。ちなみに、大島弓子の原作マンガは89年に掲載されたも 続きを読む 『毎日が夏休み』金子修介監督:(1994年)

植木等の映画における代表作・成功作

 植木等に興味をもった人や昔をなつかしみたい世代は『喜劇人に花束を』(『植木等と藤山寛美』増補改題)や『テレビの黄金時代』(インタビュー主体のキネマ旬報版もある)を読めば、最近なにかと話題の昭和30年代にスーパースターだ 続きを読む 植木等の映画における代表作・成功作

寅さん映画の配収ベスト5とシリーズが長期化した理由

 以前書いた『男はつらいよ』の記事に加筆したら、どういう偶然か週刊文春で、シリーズの配給収入ベスト5を紹介していた。  注目点は2つ。  ・5作中4作が90年代に集中している  ・配給収入が15億前後で安定している  4 続きを読む 寅さん映画の配収ベスト5とシリーズが長期化した理由

『毒薬と老嬢』は名監督の異色コメディ

 これは『我が道を往く』とおなじ1944に発表された真逆と言っていい作品だ。3年後に世に出たチャップリンの『殺人狂時代』とならんで、映画史上、ブラック・コメディの先駆とされる。監督は『オペラ・ハット』や『スミス都へ行く』 続きを読む 『毒薬と老嬢』は名監督の異色コメディ

『我が道を往く』はヒューマニズム・コメディの秀作

 コメディといっても、ゲラゲラ笑わせるものだけとは、かぎらない。ハートウォーミング(心あたたまる)映画のように微笑ましいものもある。  『我が道を往く』は有名なアカデミー賞作品で、〈ゴーイング・マイ・ウェイ〉という言い回 続きを読む 『我が道を往く』はヒューマニズム・コメディの秀作

原田知世の白い水着姿はやっぱりかわいいのだった

 熱狂的なファンがついた少女期とも、現在の落ちついた大人の魅力ともちがう。マリンスポーツに興じるOL役の原田知世が見れる映画『彼女が水着にきがえたら』。  白のウェットスーツもいいんだけど、織田裕二演じる主人公たちの宝さ 続きを読む 原田知世の白い水着姿はやっぱりかわいいのだった

最近にない笑い(再掲載)

 『メリーに首ったけ』という映画の紹介を朝のワイドショーでしておった。試写会にきとった若僧がマイクを向けられて、 「最近にない笑いでしたね」  と、ぬかしておった。  最近にない笑いってなんやねん。そらな、試写会くるぐら 続きを読む 最近にない笑い(再掲載)